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ロゴ・色・言い回しを変えてはいけない
飽きているのは、作り手だけ
サイトを何年か運用していると、社内から「そろそろ古い」という声が出ます。ロゴを変えたい、色を変えたい、キャッチコピーを新しくしたい。
このとき確認したいのは、誰が飽きているのかです。
作り手は毎日見ています。年に何百回も見れば飽きます。一方で、顧客がそのロゴを見る回数は、年に数回です。飽きるほど見ていません。
まだ覚え始めてもいない段階で変えると、覚えかけの記憶がリセットされます。
色も、形も、言い回しも手がかりになる
第一想起の話でいうと、色やロゴの形は記憶を引き出す手がかりとして機能します。
特定の色を見ると、特定の会社を思い出す。形だけでブランドが分かる。これは長年の反復によって作られたものです。
言い回しも同じです。毎回同じフレーズを使っていると、そのフレーズ自体が手がかりになります。変えるたびに、この結びつきが切れます。
変えていいもの、変えてはいけないもの
全部を固定しろという話ではありません。分けて考えます。
変えてはいけないもの
- ロゴのマークと基本の形
- メインのカラー
- 繰り返し使っているフレーズ
- 社名やサービス名の表記(大文字小文字、スペースの有無まで)
変えていいもの
- レイアウト
- 写真やイラストの傾向
- 情報の構成
- サイトの技術基盤
前者は記憶と結びついています。後者は使い勝手の問題なので、改善していい。
自社サイトを作り直したときの判断
私たち自身、自社サイトを全面的に作り直しました。デザインは一新しています。
そのとき、残すと決めたものがあります。メインのコピーと、CTAで使っているフレーズです。
サイトの見た目は変わっていますが、この2つは変えていません。理由は、これらが数年かけて使い続けてきたもので、変える理由が「新しくしたいから」しかなかったためです。
新しくしたい、は変える理由になりません。
変えるときの条件
とはいえ、変えるべき場面もあります。
- 事業の内容が実際に変わった
- 名前や表現が、現在の事業と合わなくなった
- 法的な理由(商標など)
この3つのどれかに当てはまるなら変えます。逆に言えば、これ以外の理由では変えない。
そして変えるなら、中途半端にしない。少しずつ変えると、古いものと新しいものが混在して、どちらの記憶も育ちません。変えると決めたら、一斉に切り替えて、そこから積み直す。
一貫性は、コストが安い
見た目を固定することは、制作コストを下げます。毎回考えなくていいからです。
そして、記憶の側では複利で効きます。同じものを出し続けた年数が、そのまま資産になる。
変えないことが、一番安い施策という場面は実際にあります。
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