Notes / ブログ

  • #データ分析
  • #経営・マネジメント
  • #KPI設計

「未達」の原因は、実力ではなく目標設定にあることがある

「未達」の原因は、実力ではなく目標設定にあることがある

未達が続くと、運用を疑う

広告の売上目標に届かない月が続く。まず疑われるのは運用です。配信設定、クリエイティブ、予算配分。ひと通り見直す。

あるECのご支援で、特定の曜日だけ目標に届かない状態が続いていました。平日は毎月達成しているのに、土日だけ未達。運用の問題としてずっと原因を探していた、という状況です。

目標と実績を、曜日で分けて並べ直す

やったのは、日次の目標と実績を平日と土日に分けて並べ直すことでした。

すると、はっきりした関係が見えました。土日の目標を、実際の需要より高く置いた月ほど、未達になっている。

逆に、ある月だけは達成していました。その月は、土日の目標が実態に近い水準で置かれていた。

つまり、未達の要因は運用ではなく、目標の置き方の側にありました。

なぜ目標がずれるか

土日の目標は、平日の目標に一定の係数をかけて出されていました。その係数が、実際の需要の比率より高かった。

これは担当者のミスというより、目標を決めるときに、実績の曜日別の傾向を見ていなかったという設計の問題です。月の総額から日数で割って、そこに感覚的な調整を入れていた。

年間や月間の目標を立てるときには丁寧に議論されるのに、日次への割り振りは機械的にやられていることが多い。ここに歪みが生まれます。

需要の中身も違っていた

もうひとつ分かったことがあります。

購買データを商品単位で分解すると、平日と土日では売れている商品がまったく違っていました。平日は法人向けの商材が中心、土日は個人向け。

つまり、平日と土日は別の市場でした。同じ係数で目標を割り振ること自体に無理がある。

これが分かると、打ち手も変わります。土日に法人向けの広告を出し続けても効きません。曜日ごとに商材と媒体の配分を変えるほうが自然です。

目標を下げるのは、逃げではない

この手の結論を出すとき、「目標を下げれば達成できる、というだけの話では」と言われることがあります。

区別すべきなのは、達成できる水準に下げることと、実態に合った配分にすることです。

月の総額を下げるなら、それは目標の引き下げです。総額は変えずに、曜日ごとの配分を実態に合わせるのは、配分の修正です。後者は総量が変わらないので、事業としては何も失っていません。

むしろ、達成不可能な目標を置き続けるほうがコストが高い。現場は毎月未達を報告することになり、数字への感度が落ちます。

未達が続いたら、まず分解する

未達が3ヶ月以上続いているとき、運用の改善だけを続けても変わらないことがあります。

そういうときは、一度目標そのものを分解して、実績と並べてみることをおすすめします。曜日別、媒体別、商材別。どこかに、構造的に無理のある置き方が見つかることがあります。

運用を疑う前に、測り方と目標を疑う。順番としてはこちらが先です。

Other Notes

その他のブログ

支援範囲の外に原因があるとき、支援会社は何をすべきか
コンサルティング経営・マネジメント

支援範囲の外に原因があるとき、支援会社は何をすべきか

「持ち場はやっている。でも売上は動かない」 広告運用だけ、サイト制作だけ、というように範囲を決めて支援に入ることは多くあります。範囲の中で手を抜かず、方法も間違っていない。それでも売上が動かない…

read more

広告レポートを「作る」のをやめて「見張る」に変えた
データ分析広告&LP運用業務効率化

広告レポートを「作る」のをやめて「見張る」に変えた

月次レポートは、遅い 月が終わってからレポートを作る。集計して、前月と比べて、コメントを書く。提出するのは翌月の上旬です。 ここで気づく問題は、すでに1ヶ月経っているという点です。月初に起…

read more

「◯◯といえば」が決まる仕組み — 第一想起は品質では決まらない
コンサルティングKPI設計

「◯◯といえば」が決まる仕組み — 第一想起は品質では決まらない

良いから思い出すのか、思い出せるから良く感じるのか 「うちは品質では負けていないのに、指名で相談が来ない」という相談をよく受けます。 このとき前提になっているのは、良いものを作れば思い出し…

read more

AI導入で最初にやるべきは「一番つまらない作業」 — 効率化の順番を間違えない
AI活用経営・マネジメント業務効率化

AI導入で最初にやるべきは「一番つまらない作業」 — 効率化の順番を間違えない

華やかなところから入ると、だいたい止まる AIを導入したい、という相談で最初に挙がるのは、たいてい企画やクリエイティブです。コピーを書かせたい、企画のアイデアを出させたい、といった話から始まりま…

read more

売上とGA4が4割ズレていた — 原因はサンクスページだった
データ分析計測環境整備

売上とGA4が4割ズレていた — 原因はサンクスページだった

4割は、誤差では説明できない ECのご支援で、カート側の売上と解析ツールの売上が大きくズレていることに気づきました。差は4割ほど。 1割程度なら、計測の取りこぼしや計上タイミングの違いで説…

read more

広告を「問い合わせ数」ではなく「受注」で評価する
コンサルティング広告&LP運用KPI設計

広告を「問い合わせ数」ではなく「受注」で評価する

問い合わせは増えたのに、受注が増えない BtoBの広告運用で、よく起きる状態です。 問い合わせ数は前月より増えている。CPAも目標内。管理画面の数字だけ見れば良い月です。ところが、営業側か…

read more

評価項目を数えたら、基準の説明がほとんど空欄だった
データ分析経営・マネジメント

評価項目を数えたら、基準の説明がほとんど空欄だった

感覚ではなく、数える 「うちの評価制度は形骸化している」という話は、多くの会社で聞きます。ただ、どこがどう問題なのかは、感覚で語られることが多い。 あるご支援先で、評価項目を全社分・全項目…

read more

老舗メーカーがLINEでやるべきこと、やらなくていいこと
データ分析LINEマーケティングメーカー

老舗メーカーがLINEでやるべきこと、やらなくていいこと

友だち数を増やしても、売上は増えない LINE公式アカウントの運用で、最初に置かれがちな目標が友だち数です。 増やすこと自体は簡単で、登録特典を強くすれば伸びます。ただ、特典目当てで登録し…

read more

GA4の管理画面では出せない「流入元 × 商品」を出す方法
データ分析広告&LP運用KPI設計

GA4の管理画面では出せない「流入元 × 商品」を出す方法

「広告は効いている」の次が見えない 広告の管理画面では、キャンペーン単位の売上が出ます。GA4では、商品ごとの売上が出ます。 ただ、その2つを掛け合わせた表は、標準では出てきません。「検索…

read more

大手に勝てないなら、cueを狭くする
コンサルティング経営・マネジメント

大手に勝てないなら、cueを狭くする

広い手がかりは、資本力で決まる 「Web広告といえば」という手がかりで1位を取ろうとすると、何が必要か。 露出量です。より多くの人に、より多くの回数、名前を見せた会社が勝ちます。予算のある…

read more

  • Please feel free to consult us. Please feel free to consult us. Please feel free to consult us.
  • Please feel free to consult us. Please feel free to consult us. Please feel free to consult us.

まずは現状の整理から
始めませんか?

広告、LP、データ分析、LINE活用、AI活用など、
どこから着手すべきかわからない場合もお気軽にご相談ください。