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代理店の仕事のうち、AIで置き換わる部分と残る部分
業務を分解してみる
代理店の仕事を分解すると、だいたいこうなります。
1. 情報収集・市場調査 2. 提案・企画 3. アカウント設計・入稿 4. 日々の運用調整 5. クリエイティブ制作 6. 数値集計・レポート作成 7. 増減の分析・改善提案 8. クライアントとの折衝
このうち、すでに機械側に移っているもの、移りつつあるもの、残るものに分かれます。
すでに移ったもの
6の数値集計とレポート作成。
ここはほぼ自動化できます。データの取得、集計、整形、グラフ化。手作業でやる理由がなくなりました。
4の一部。
入札の調整など、媒体側の自動化が進んだ領域。すでに人が細かく触る意味が薄れています。
1の情報収集。
調べて整理するところまでは、かなり速くなりました。
移りつつあるもの
3の入稿作業。
設定の生成、大量のアセットの展開、チェック。手順が決まっているので、移りやすい。ただし、最終確認は残ります。
5のクリエイティブ制作。
たたき台を出すところは速くなりました。ただ、審査に通る表現にするところ、ブランドの一貫性を保つところは、まだ人の判断が要ります。
残るもの
7の分析と改善提案。
数字を出すことと、なぜそうなったかを説明することは別です。後者には、その月に何をしたかの記憶と、事業の理解が要ります。
8の折衝。
クライアントが何を気にしているか、社内で誰を説得する必要があるか。ここは関係性の話です。
2の提案の方向づけ。
材料を集めるのは機械でできます。「この会社は何をすべきか」を決めるのは人です。
そして、間違いに気づくこと。
機械は整合的な出力を返します。それが実態と違うと気づけるかどうかが、価値の分かれ目になります。
何が価値になるか
この分解から見えるのは、作業量そのものは価値にならなくなるということです。
レポートを作れること、入稿できること、大量の設定を作れること。これらは差別化になりません。
代わりに価値になるのは、事業の理解、判断の質、そして異常に気づける勘です。どれも、担当した年数と関わりの深さから来ます。
対応として何をしているか
自社では、作業に使っていた時間を、事業側の理解に振り向けるようにしています。
商談に同席する、事業側の数字を見る、現場を見に行く。以前は作業に追われてできなかったことです。
空いた時間を、別の作業で埋めない。これが一番難しい。作業は無限にあるので、意識的に配分を変えないと元に戻ります。
危機というより、配分の変更
まとめると、代理店の仕事がなくなるとは思っていません。ただ、時間の配分は確実に変わります。
作業に8割を使っていた状態から、判断と関係づくりに多くを使う状態へ。移行できるかどうかが、これからの差になると考えています。
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